こんにちは。京野です。
さて、ノーベル賞発表の時期になりましたね。
今年も、2人の方が受賞しました。
今日はノーベル賞について、だらだらと。
レッツゴー・ウンチキスト
今年のノーベル賞受賞者
ところで、今年のノーベル賞受賞者をおさらい。
2015年(平成27年)
大村智
山梨大学学芸学部卒、薬学博士(東京大学)、理学博士(東京理科大学)
線虫の寄生によって引き起こされる感染症に対する新たな治療法に関する発見
梶田隆章
埼玉大学理学部卒、理学博士(東京大学)
ニュートリノが質量を持つことを示すニュートリノ振動の発見
最近、なんだか多くないですか?
ここ数年の受賞者も調べてみました。
2014年(平成26年)
赤崎勇
京都大学理学部卒、工学博士(名古屋大学)
高輝度で省電力の白色光源を可能にした青色発光ダイオードの発明。
天野浩
名古屋大学工学部卒、工学博士(名古屋大学)
高輝度で省電力の白色光源を可能にした青色発光ダイオードの発明。
中村修二
徳島大学工学部卒、博士(工学)(徳島大学)
高輝度で省電力の白色光源を可能にした青色発光ダイオードの発明。
愛媛県西宇和郡瀬戸町(現在の伊方町)生まれの大洲市出身(小学校時代に転居)。
徳島大学工学部を卒業後、同大学大学院工学研究科修士課程修了。徳島県阿南市の日亜化学工業社員時代に青色発光ダイオードの開発を社長に直訴し、GaN(窒化ガリウム)の結晶を作製するツーフローMOCVDを発明。同社の青色発光ダイオード製品化に貢献した。1999年に同社を退職し、2000年にカリフォルニア大学サンタバーバラ校教授に就任。軍事関係の研究経費取得の都合から、米国籍を取得。
2012年(平成24年)
山中伸弥
神戸大学医学部卒、博士(医学)(大阪市立大学)
様々な細胞に成長できる能力を持つiPS細胞の作製。
2010年(平成22年)
根岸英一
東京大学工学部卒、ペンシルベニア大学博士課程修了 (Ph.D.)
鈴木章
北海道大学理学部卒、理学博士(北海道大学)クロスカップリングの開発。
2010年以降だけでも8人の受賞者がいらっしゃるんですね。
なんだか、最近あまりにも多くて、なんというかありがたみがないというか…
いや、そんなこと言ったら怒られてしまうのだけど(笑)
どうして、そんなにノーベル賞が取れるようになったのか?
これで、ノーベル賞受賞者はトータル24人で、国別に見るとアメリカの24人の次に多いそうです。どうしてそんなにたくさん受賞できたのでしょうか。
特に最近、ですよね。
いろいろ説があって、たとえば、「日本は基礎研究に強いから」という話があります。
日本人の忍耐強さがそれを生んでいるのではとか、長崎の出島で鎖国時代も蘭学を学べた頃から、西洋の近代科学に触れることができたからとか、言われているようです。
でもやっぱりよくわからないですね。
アピールがうまくなったとか、そういうことはある気がするんですけどね。
日本人の中で、本来なら取れていいはずなのに、昔ノーベル賞が取れなかった人がいます。
山極勝三郎と市川厚一は、ウサギの耳にコールタールを塗布し続け、1915年に世界初の人工癌発生に成功したが、1926年のノーベル賞は癌・寄生虫起源説のヨハネス・フィビゲルに授与された。
世界初のビタミンB1単離に成功した鈴木梅太郎は、ドイツ語への翻訳で「世界初」が誤って記されなかったため注目されず、1929年のノーベル賞を逃した。
1970年に大澤映二・北海道大学理学部化学第二学科助教授(当時)はフラーレン (fullerene C60) の存在を理論的に予言したものの、英語論文にせず邦文でのみ発表したため、1996年のノーベル賞を逃し、この顛末は当時のネイチャー(第384号、96年12月26日発売)にも掲載された。
1998年、スーパーカミオカンデでニュートリノ振動を確認し、ニュートリノの質量がゼロでないことを世界で初めて示した戸塚洋二も有力なノーベル賞候補と目されていたが、2008年に死去した。日本人の受賞確率が低くなっている要因として、一次選考でノーベル委員会が研究者や過去受賞者に呼びかける推薦状の返信率が、他国と比べて非常に低いことが指摘されている。ノーベル委員会委員が来日した際、この点に苦言を呈している。
このあたりは、必ずしも平等に成果を判断されるわけでもなく、アピールもうまくないとだめだと思わせますよね。
ノーベル賞とるといくらもらえるの?
1,000万スウェーデンクローナ!
日本円に直すと…約1.45億円!
が基本だったようですが、年によって、かわるそうです。
今年は800万クローナでした。なんでも世界不況の影響だとか。
(クローナ【クローネとも】とは、デンマークとノルウェーの通貨単位)
約1億1,600万円ほど。だとしても、結構すごい額ですよね。
ただ、同部門の受賞者が複数いると、その受賞者で分けるらしいです。予算が決まっている、ということなのでしょうか。ただ、必ずしも3人なら3等分というわけでもなく、貢献割合によって分けるのだとか。
ノーベル賞の種類は?
全6種類です。
- 物理学賞
- 化学賞
- 経済学賞
- 医学生理学賞
- 文学賞
- 平和賞
では、誰が選んでるの?選出機関は?
ノーベル賞選考委員が決めています。
選考委員の選出機関は以下の通り。
物理学賞、化学賞、経済学賞…スウェーデン王立科学アカデミー
医学生理学賞…カロリンスカ研究所
文学賞…スウェーデン・アカデミー
平和賞…ノルウェー国会の選考委員会
ま、それは主観も入りますよね。
政治的な理由もあるでしょうしね。
誰がお金を出しているの?
ダイナマイトを発明して巨万の富を稼いだアルフレッド・ノーベル。
彼の遺言で、ノーベル賞が作られ、その資金は「ノーベル財団」が管理をしています。
株式や不動産に投資して資金運用、その運用益をノーベル賞の運営費用にあてているということです。
ここで1つだけうんちくが!!!!
なんと、6賞あるノーベル賞ですけど、経済学賞を除く5賞は、ノーベル財団が運営する基金から賞金が支払われるけど、経済学賞だけは、スウェーデンの中央銀行が運営する基金から支払われるのだそう。
その影響で、経済学賞だけは、非課税にならず、課税されるとか。
6賞あるノーベル賞のうち、経済学賞を除く5賞はノーベル財団が運営する基金から賞金が支払われる。昭和24年に湯川秀樹博士が日本人初のノーベル物理学賞を受賞した際、「賞金に課税するのはどうか」と議論が浮上し、法律を改正。所得税法に「ノーベル基金からノーベル賞として交付される金品」(9条13項ホ)と明記され、ノーベル基金から賞金が支払われる5賞は非課税となった。
一方、経済学賞は、スウェーデンの中央銀行の働きかけで1968年(昭和43年)に新設。賞金はノーベル基金からではなく、同行が運営する基金から支払われることになった。しかし、所得税法は「ノーベル基金から」と明記されており、同行の基金については記載がなく、経済学賞に限っては賞金は課税対象となってしまう
ちゃんと条文化されているのですから、間違いありませんね。
でも…日本人で経済学賞を取った人はいません。
実際、取ることがあれば、文言追加してあげたいものですが…。
ノーベル賞礼賛主義にこんな声も
脳科学者の茂木健一郎先生は、ノーベル賞礼賛主義が不快らしい。
たとえば、僕は科学者ですから、ノーベル賞を取った業績の多くを愛していますが、一方でノーベル賞といっても、大したことのないものもあるわけです。
だから、日本人がノーベル賞を取ったとバカみたいに騒ぐのは、ずっと不快でしてね。自分たちは何も考えていなくて、どうしてスウェーデンのストックホルムの人たちがノーベル賞だと決めたら、そんなにありがたがるのか、と。
http://diamond.jp/articles/-/25641?page=2
この言葉、だいぶネット上では叩かれていましたけど、まぁ、もっともだよなと私は思います。
もちろん、受賞された人には最大限の称賛を送りたいのだけど、そもそもその功績をわかっていないわけで、突然外国の決めた権威におどらされてしまう、ということにどうかなと思うところもあります。
映画祭なんかでも同じような思いになるんですけどね。
ところで、村上春樹さんはまた逃しました
私は、文学賞を取った、川端康成さんの伊豆の踊子は読んだことがありますが、特に印象に残りませんでした。
大江健三郎さんの本も読みましたが、一文が長すぎてそもそも読めません。
唯一、村上春樹さんが受賞してくれれば、彼の作品ならわかるのにな…なんて思っていましたが、今年もダメでした。
毎年ブックメーカーではかなり高順位らしいのですけどね。
もっとも、村上春樹氏本人は迷惑しているようです。
http://www.huffingtonpost.jp/2015/10/08/haruki-murakami_n_8261604.html
村上春樹氏、2015年もノーベル文学賞を逃す スベトラーナ・アレクシエービッチ氏が受賞
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