こんにちは京野です。
さて、社会人になって私はだいぶ時間がたちました。
その中で自分の能力というのは、時間に合わせてきれいに伸びていくわけではなく、
あるきっかけによって一気に伸びるものだと思います。
今日は少し京野の過去を振り返ります。
高校、大学…
私は、地方の出身です。
地方は中学受験をするというのはまれで、受験勉強は高校受験の時から行うものです。
しかも、団塊ジュニアの世代なので、同世代の人はものすごく多かったのですが、地域があまり勉強熱の高いところでもなかったので、スポーツに打ち込んでいました。
中学では全国大会に出たこともあって、部活の引退は遅く、最後の部活は10月1日でした。
それから、本格的に受験勉強を始めました。
具体的にやったのは「進研ゼミ」でした。
そう、当時福武書店、現在のベネッセの進研ゼミをひたすらやりました。
特に「合格への100題」というのがあって、教科ごとに100題、代表的な問題が掲載されていました。
それを、ほぼやりきりました。
ほぼ、というのは、正直数学は計算が大変で、事務処理能力が高くない私には解ききれなかったのです。ただ、理解はしていたので、解けない、ということはなかったと思います。
高校に入って訪れた劣等生生活
それでも、中学までは勉強はできました。
小学校時代、一生懸命授業を聞いていたからだと思います。
小学校時代、母から
「先生の顔を穴が開くほどしっかり見て、話をしっかり聞いてくるように」
と言われたのをよく覚えていて、その通りに実行していました。
授業に飽きることもなく、常に参加していたので、中学くらいまではなんとかなりました。
高校受験でもいわゆる「県立高校」ですが、希望校に入ることができました。
これは、進研ゼミの手引きがあったからだと思います。
理解しやすく、正しいステップで教えてくれた。
ところが、高校に入ってから驚くことが起きました。
授業についていけないのです。
いや、ついていけないどころか、最初のオリエンテーションテストという実力を測るためのテストがあったのですが、それが426人中380番でした。
あまりにも自分に能力がないことに驚き、そこから劣等生生活が始まります。
浪人の末大学に
高校時代に頑張ればまだ違ったと思いますが、できないものだから、遊ぶ。
そして遊んでいるからできなくても仕方ないんだ、と、逃げの根性でずっと過ごしました。
当たり前のように1浪し、2浪し、ようやく大学に入りました。
社会人になって、初めて学び方を学んだ
なんで、こんなできない過去を振り返ってきたか。
というと、そもそも私は勉強をしてきた人間ではないので、活字を読むのが苦手だということが言いたかったのです。
国語でも長文がでると、正直読み切ることすらできないような状況だったのです。
だから、事務処理能力を上げることが、受験対策のポイントでした。
ですが、こどものころから、音楽は好きで耳から聞くのは得意だけど、本を読むのは嫌い。
人生で読んだのは、大学時代に麻雀仲間に勧められて読んだ『塩狩峠』ぐらいでした。
とにかく、本は苦手。
でも、「俺はいいんだ、体験と、耳から学ぶタイプの人間なのだ」と思って生きていたのです。
社会人になって一番の衝撃
社会人になって入った会社に、株式会社リクルートの組織コンサルティングが入っていました。
新たなプロジェクトをやるにあたり、そのプロジェクトのメンバーに運よく選定され、私は一流コンサルタントと触れて仕事をする機会を得ました。
その時に、私の恩師ともいえるコンサルタントが言ってくれた言葉のおかげで、私は今があるんです。
コンサル:「京野さんって、本読まないんですって?」
京野:「はい、やっぱ、体験かな、と思いますし」
コンサル:「年に何冊読むんですか?」
京野:「(…1冊も読まないけど…)そうですねぇ、1冊ぐらいですね」
コンサル「あ、そうですか年に1冊ですか。なるほど。京野さんはいくつまで仕事します?」
京野:「55くらいでアーリーリタイアしたいですね」
コンサル「そうですか、だとすると、京野さんのビジネスマン人生ってあと30年なので、京野さんはビジネス人生で30冊しか本は読まないんですね」
京野:「…」
コンサル:「30冊っていうと、この本棚の一列分もないですね。」
京野:「…確かに…」
私の父は本好きで、家には本があふれていました。
ところが、私は一生かかっても本棚1列も読まないで死んでいく…
そういう当然の帰結に気づいたときに、直感的に「いやだ」って思ったんですよね。
本は、安い。信じられないくらい、安い。
このウェブサイトを見ている方は、サラリーマンの方やOLが多いと思うんですけど、みなさんはどれくらい本を読みますか?
私は、本って、本当に安いと思います。
普通のビジネス本ならば、わずか1,500円程度。kindleだったらもっと安いじゃないですか。
少し高いハードカバーの翻訳本なんかでも3,000円ぐらいまでで概ね読むことができます。
ですが、あそこに書いてある内容を体験しようとしたら、果たしていくらかかることでしょうか。
経験者から聞くにしても直接会って、話せることなど限界もありますし、なによりコストがかかりすぎます。
でも、本だったら、テーマに従ってたっぷり読むことができて、わずか1,000円。
若者でも1-2時間の時給で賄える金額ですよね。
自分の、見えない資産を作る
特に20代から30代前半までは、自分の中の見えない資産を作る時期だと思います。
そこで、圧倒的に知識を入れ、学ぶ。
そうすると、見えてくる世界が変わってくるんです。
知識を入れるということは、自分のアンテナを増やすことになります。
アンテナが増えると、これまで見ていても入ってこなかった情報が入ってくるようになります。いろいろ有機的に情報がつながって、より深い理解が進むようになります。
だから、本での自己投資は絶対やってほしいんです。
どれくらいの費用をかけるべきなのか。
どれくらいの費用をかけるべきなのか。
それは、もちろんその人が決めるべきことだけど、私は目安として
収入の15%を自己投資に充てる
としたいと思います。
給料が20万だったら3万円。
この3万円は自分への投資だから、さらに自分が大きくなって、仕事ができるようになって、どこに行っても困らない人間になることができると思うんです。
だから、本から学ぶ。
もちろん、本だけじゃなくてもいいです。
セミナーに通ってもいいし、講演を聞きに行ってもいいし。
自分の会社だけじゃない人たちと関係を持って、つねに自分を向上させていってほしいと思います。
資産家に育ったわけでもなく、コネがあるわけでもなく、となると頼れるものは自分しかいません。自分の能力をいかに上げるかが、ポイントになる、ということになります。
では、何の能力を上げればいいのか
私は人材育成のコンサルティングが本業なので、この辺は語りだしたら止まらないのですが、もっとも最初に身につけさせるべきで、日本人が弱いとされるところはやっぱり
論理的思考能力
だと思います。
AならばB
BならばC
よってAはCである
というところで、論理なんかを学ぶことがあるかもしれませんが、この能力の力は計り知れません。
若いうちから仕事ができるようになろうと思ったら、当然ながら先輩よりもできなければならないし、先輩よりもものが見えていなければならない。
経験では勝てるわけがないから、「考える力」で勝たなければならない。
では、考える力とは何なのか。それは、
ものごとを 論理的に 考える
ということです。
常識にとらわれず、ゼロベースで、仮説思考をしていくのです。
ディスカッション
日本ではディスカッションというと言い争いの場、みたいに思われていて、
「声のでかいやつが勝つ」
みたいに思われるかもしれません。
そういう側面ももちろんあるのですが、グローバル時代になればなるほど、論理的思考能力が必要になってきます。
なぜならば、何語で話しても「論理は論理」だからです。
自分と物事の考え方が違う人がいる。
その人たちに「あうんの呼吸で理解しろ」と言っても理解ができるわけはないわけです。
「論理以外、自分と常識の異なる人を納得させる手段はない」
上記の言葉は、私が20代のころに言われた言葉です。
だから、論理的に話す能力を意識して鍛えました。
自分のロジックに足りていない点があればどこなのか、考えるようになりました。
話をしながら、ピラミッドストラクチャー(※後述の本の中に出てくる、論理的な文章を構成するための方法論)を考えるようになりました。
話は、「結論から」。そして「理由は3つあります」と語るようにした。
そういう風にすることで、だれもが「わかりやすい」と聞いてくれるようになりました。
論理が通じないと馬鹿だと思われる
論理というのは、ルールなので、そのルールに沿って話ができない人は、ビジネスでは使えない人呼ばわりされます。
自分に人脈もないからこそ、経験がないからこそ、論理はしっかりする必要があるわけです。
今、振り返ると、あのときに「本を読め」と言ってくれたコンサルタントにはこの上なく感謝しているし、大前研一の本を勧めてくれて、「論理的思考を学ぶべき」と学んだことは、今でも大きく役に立っています。
なので、とにかく
本を読んで、自分の能力を大きくストレッチさせる
という意識を若いうちから持つと、いいです。
論理的思考に役立つ本
論理的思考に関しては、世界的な名著があるので、お勧めします。
本当に、私はこの本を読んで目から鱗が落ちました。
論理的思考は一生使える自分の宝物になるので、早い段階でマスターするといいです。
この本、とても厚いので、じっくり読み進めるのがお勧めです。
ワークブックも上下巻あります。より、丁寧にやるのにはいいと思います。
私は何百人にもこの本を勧めてきていますが、とても感謝されます。
その後の京野
その後の京野は、愛読家になり、大量の本でいつも家があふれていて、千冊単位で捨てています。
ブックオフに持って行ったこともありますが、あまりに安くて腹が立ったので、もう行かない(笑)
あとは自炊したり(デジタル化)。
自炊の手間がいらないので、最近はkindleが多くなってきています。
京野の読むスピードは速いの?
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