野球賭博がとんでもなく「イケナイこと」である理由

 

こんにちは。

先日、巨人の福田聡志投手が野球賭博行為に関わっていたことが明るみに出ると、マスコミが一斉にそれを報じました。

すると、そのあとは久保球団社長が会見まで開き、

「当球団所属の選手が、野球協約の有害行為に該当する行為を行った疑いが明らかとなりました。プロ野球の信用と信頼を失墜させるもの。おわび申し上げます」

と謝罪するに至りました。

このことについて、今日は書きたいと思います。

黒い霧事件とは

野球賭博といえば、昭和44年の「黒い霧事件」がいつも引き合いに出されます。
私も生まれた頃の話なので、もちろんリアルに知っているわけではありません。

内容は6人が永久追放処分を受けるなど、関与が「疑われた選手」
(自供していなくても、疑われただけで処分された)10人以上が処分を受けるに至りました。

野球賭博とは

野球賭博とは、そもそも、野球の勝ち負けを予想するゲームです。

胴元(暴力団関係者)が金を集め、倍率を決めて予想が当たれば払い出しを受けられるものです。日本では禁じられている行為です。

「ツケ」で賭けができることが多く、負けてくると暴力団が負けた金の回収に来る。

ギャンブルの常で、当然ながら胴元が儲かるようになっており、やればやるほど金は減っていくことになります。

なぜ、野球賭博がそんなにいけないことなのか

もちろん、法律違反ということがありますけど、それ以上に問題になる大きな理由は3つです。

1つは、反社会的な集団との関連です。

昔よりも今はコンプライアンスが叫ばれるようになり、暴力団関係者との付き合いは一発でNGです。
島田紳助の例を出すに及ばずです。

 

2つめは、八百長が絡むことです。

賭博にかかわっている人が、選手でもある、というのが問題を大きくしています。
つまり、勝ち負けを左右している選手本人がかかわっているとなれば、当然自分の賭けている方がうまくいくようにプレイするよう決まっています。

そうすると、真剣プレーじゃないわけで、野球の信頼にかかわることになります。

そもそも、本気じゃない試合なんて見たくないですよね。

「ヤラセ」の試合なんて。

 

3つめは、野球くじの導入を検討しているからです。

TOTOが始まり、サッカーくじは機能しています。

野球くじも導入を、という方向に向かっている矢先にこの事件はタイミングが悪すぎです。

なぜ、野球選手が賭博に手を染めるのか

賭博が横行すると、八百長問題につながっていきます。
八百長問題といえば、

1.相撲業界
2.野球業界

でよく聞く話になっています。

ではなぜ、そのような賭博八百長に手を染めるのでしょうか。

業界が指導をしていないのか、そんなわけはありません。
当然、「いけないもの」として真っ先に教わる内容だと思います。

しかし、やっぱりやってしまう。

野球も相撲も多くは10代の頃からその業界にどっぷりになってしまうというのが、一つの問題になっているように思います。

色々な業界を見ていれば、

「この人の言うこと、おかしいわ」

と気づくのでしょうけど、

「●●さんもやっているし、これくらいいいだろう」

となってしまうように思います。

賭博の依存性の高さもあると思います。
賭博には中毒性があり、特に勝負の世界に生きる人の心をうまくとらえます。

勝ち負けにこだわり、負けたくないと思う気持ちが強い人ほどはまりやすい。

まさに、スポーツ選手のマインドです。これをとらえます。

そして、金が払えなくなってくる。
すると、八百長に手を伸ばす、という悪循環。

そして「ばらすぞ」と脅される。

子どものうちに、こういう業界に行く親はしっかり教育をしておく必要がありそうですね。

参照:

巨人「黒い霧」否定 八百長、暴力団関与認められず
[2015年10月6日7時58分 紙面から] http://www.nikkansports.com/baseball/news/1548881.html

■黒い霧事件 1969年(昭44)10月、プロ野球選手の八百長事件関与の疑惑が浮上し、西鉄ライオンズの選手が関係していたことが発覚した。70年5月、コミッショナー委員会の諮問会で、敗退行為を誘われたものを含めて西鉄では池永投手ら4人が永久失格処分を受けた。他球団でも東映の選手、オートレースの八百長に絡んだ中日の選手も永久失格となった。スター選手と暴力団員との「黒い交際」が相次いで表面化。西鉄オーナー辞任など社会的事件に発展した。池永氏は現金100万円を預かったことは認めたが、八百長への関与は一貫して否定。復権へ向け、嘆願書提出や署名運動などの活動が行われた。05年に永久失格処分の解除が決まり、35年ぶりに復権した。

■角界を舞台にした野球賭博事件 2010年5月、週刊誌報道で大関琴光喜(当時)が野球賭博に関与し、口止め料を要求されていることが発覚。同年6月、日本相撲協会は力士ら29人が野球賭博をしていたと発表。警視庁は大関への恐喝容疑で元力士を逮捕。同年7月、日本相撲協会が琴光喜を解雇した。警視庁は相撲部屋など数十カ所を家宅捜索。指定暴力団山口組系組員も大関への恐喝未遂の疑いで逮捕された。

 11年3月、警視庁は大関や親方ら26人を賭博容疑で書類送検、胴元のトレーナーを賭博開帳図利容疑で書類送検。東京地検は同月、賭博容疑の26人を嫌疑不十分で不起訴とした

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