【ピンチ】楽天の危機を作り出した孫正義の秘策

 

yahoo

こんにちは。京野です。
さて、今日は楽天市場が停滞しはじめた話です。

レッツゴー・ウンチキスト!

楽天が窮状!!

窮状があきらかになったのは2015年の第三四半期。
12月決算なので、第三四半期は7-9月期となる。

ファクト

・流通総額のデータ集計方法が変更された

推測

・集計方法の変更は、過去との比較が正確にできなくなるために、普通はとらない
・集計方法を変更させるときは、過去との比較をさせたくないときにするのが一般的
・楽天の三木谷社長もそのような考えなのではないのか

ファクト

・国内のEC総額に、これまで含めていなかった「宿泊サイト(楽天トラベル)」が追加された。

推測

・EC市場が伸びている、と見せたいのでは?

ファクト

・国内EC流通総額の伸びが鈍化
・15年第1四半期 5,079億円(前年同期比▲1.2%)
・15年第2四半期 5,341億円(同 +17.2%)
・15年第3四半期 6,884億円(同 +12.6%)
※第3四半期より、楽天トラベルが加わる

推測

・年度途中より突然楽天トラベルが入る不自然さ。

ファクト

・楽天が15年に入り、対前年20%以上の高い伸びをしていた
・第二四半期は、24.8%増で1,978億円だった

仮定と推測

・第三四半期が仮に同額だと仮定すれば、6,884億円から1,978億円引いて、4,906億円。
・国内EC流通総額はまったく伸びていないのでは?
・14年に年間2兆円を初めて超えた。四半期で5,000億ならこの2年間横ばいということになる。

楽天が窮状なのは、「ヤフー」が思い切った策に出たから

ヤフーの現状をファクトで見ていきましょう
※ヤフーは決算は3月なので、第2四半期が7−9月です。

・15年第2四半期 3,335億円(対前年同月比+18.5%)
・ヤフオクが2,032億、ヤフーショッピングが27.3%増の1,139億、アスクル(買収)が163億。
・14年9月末 ストア数 19万店、1.2億点
・15年9月末 ストア数 34万店(+15万店)、1.8億点(+49%)

「革命的」に安い、ヤフーショッピング

楽天はとにかく高い。
楽天に出店しているだけで金がかかって仕方がなく、独自の店をオープンさせるようになると聞きます。
出店料は1.9万円から。オプションをつけると、年間出店料は58万円を超えるとのこと。

一方、ヤフーショッピングはなんと、孫さんがもったいぶって発表しました。
13年10月のことです。

yahoo_01

「今日は革命的な内容をご説明する」

発表されたのは、ヤフーショッピングとヤフオクの出店無料化。

ダウンロード

ダウンロード (1)

ヤフーショッピングのストア出店料 初期 2万1,000円
月額 2万5,000円
ロイヤリティ(売上手数料) 売上の 1.7〜6%

つまり…

売上手数料 無料!
出店料 無料!

この無料攻勢が衝撃となり、一気に出店者が増えました。

2019年までに楽天市場を抜き、国内ショッピングモール市場でナンバーワンになる!と孫社長は宣言。
すごいですね。具体的な期限と目標が明確で。

以前はヤフーショッピングなんて鳴かず飛ばずの感じだったのですが、いきなり優良店舗にかわりましたものね。
ロイヤリティが安くなった分、価格も安く出せるようになったといういことなのでしょう。

結局、どこから金を稼いでいるのか?

ヤフーショッピングは広告収入での稼ぎを柱に。
これで儲かるの?と思われがちだが、孫正義には勝算があった。

SoftBankが出資する中国のアリババ子会社が運営するサイトの「タオバオ(淘宝)」が同じモデルで成功しているのだ。
タオバオはすでに世界最大の流通総額を誇る。

「広告モデルで儲かることはすでにソフトバンクグループで証明済みだ」

と孫社長。

もちろん、ヤフーは当然これにより手数料収入が減り、また、このためのプロモーションを実施したために、なんと半期だけで100億円も減益要因となったものの、ヤフーショッピングの出店者は9月末で19万店へ。

なんと1年前の10倍!
楽天市場の店舗数は4.1万店なので、もう既に出店数で国内トップになってしまいました。

そして、1年後…15年9月末には
ヤフーショッピング 34万店
楽天 4万2,000店

8倍以上の差がつくことに。
となれば、ヤフーショッピングにいいお店が多くなるわけですよね。

あっという間に楽天からイニシアチブをとったヤフーショッピング。
とはいえ、抱え込まれている楽天会員をどう動かすのか。
楽しみです。

参考
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1310/07/news094.html

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1310/31/news138.html

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1310/07/news129.html

http://biz-journal.jp/2016/01/post_13136.html

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です