2015年5月28日に俳優の今井雅之さんが54歳という若さで大腸がんのために亡くなりました。
成人男性の約9%が罹患するという大腸がんと今井雅之さんについて調べました。
今井雅之さんはどんな方?
今井 雅之(いまい まさゆき、1961年(昭和36年)4月21日 – 2015年(平成27年)5月28日)は、日本の俳優・演出家。
兵庫県生まれ。陸上自衛隊を経て、86年法政大学文学部卒業。
同年、舞台「MONKEY」で俳優デビュー身長178cm。空手道弐段、柔道初段。オスカープロモーション所属。
代表作、今井自身が「自分の魂」とも形容している特別攻撃隊が主題の演劇・映画『THE WINDS OF GOD』では文化庁主催芸術祭の原作・脚本・演技の3賞を受賞しました。他には出身地で撮影し、初監督した『SUPPINぶるうす ザ・ムービー』など。
千葉真一に憧れ、歌手の梅沢富美男とは公私に渡り親交がありました。
実のお兄さんと同様、陸上自衛隊に所属したことがあります。
その後、俳優の道への気持ちが捨てられず足掛け2年で退職しています。
最近では、TOKYO MXテレビの「バラいろダンディ」に木曜日のレギュラーとして出演していました。
今井雅之さんの病状発覚から現在まで
2月23日 舞台「ザ・ウインズ・オブ・ゴッド」の制作会見において、昨年11月に腸閉塞の手術(事実と異なる)を受けたことを報告。体重激減(20キロ)も、順調と述べた。
4月21日 この日は、今井雅之本人の誕生日だった。舞台「ザ・ウインズ・オブ・ゴッド」の降板を書面で発表した。昨年11月の手術は、実は大腸がんの手術だったと報告。現状は入院はせず、抗がん剤治療を受けていると明かした。降板理由について、「開腹手術や抗がん剤の影響で舞台上での発声に限界がある」と現状報告。
4月30日 舞台「ザ・ウインズ・オブ・ゴッド」の降板会見を行った。その中で、「ステージ4の大腸がん」だったと明かした。昨年11月に腫瘍を切除。転院を繰り返し、当時は6つ目の病院だったという。抗がん剤の副作用で苦しい日々が続き、担当医に「モルヒネで殺してくれ」と懇願したこともあったと伝えた。
素人目にもわかるやせ細った体で「病に勝つと思ったけれど勝てなかった」と声を絞り出し、涙を浮かべた。
医者の診断では転移の可能性も大きいと伝えた。(後日談:亡くなった5月28日の「ミヤネ屋」に生出演した梅沢富美男が、昨年9月の時点で多数の転移が認められていたと言っていたことを明かす)
梅沢富美男:「昨年9月、そういう連絡がありました。見つかった時、既にいろんなところに転移していて、肺にも転移していて、星空みたいにがん細胞が、うっすらとたくさんあると言っていました…。だから、抗がん剤治療が必要でしたが、何度も『苦しい。もう、(抗がん剤治療を)やめたい』と言っていました」
5月5日 降板した舞台「ザ・ウインズ・オブ・ゴッド」で、観客にあいさつをした。「たくさんのお客様に来ていただき、ありがとうございます」と声を詰まらせた。そこでは「3分も立っていられない」と椅子に座り、マイクを外すと後ろの方まで声が届かない状態だと説明した。
5月28日 午前3時5分、都内の病院で54歳の若さで死去。今井雅之本人の遺志により通夜・告別式は近親者のみの密葬で行い、後日「お別れの会」を開く予定。
大腸がんとはどんな病気か
若い今井雅之さんの命を奪った「大腸がん」とはどのような病気か。どうやって予防すればいいのでしょうか。
日本人の11人に1人が罹患する大腸がん
日本人男性の約9%が罹患するというのだから、頻度としては高いです。
食事の欧米化や、たばこ、アルコールが原因と言われ、近年増加傾向にあります。
具体的には、ここ40年で発生頻度は大腸がんの中の結腸がんで男性で4倍、女性で3倍に増え、がん死の3位になっています。
大腸がんの原因は?
大腸がんはその名の通り、「大腸」の内側の表面にある「粘膜」に発生します。
原因となる「欧米化の食事」とは具体的には「牛肉と豚肉の摂取」であり、「おそらく確実にリスクを上げる」と世界がん研究基金とアメリカがん研究機関が報告済みで、予防のためには「1日80g以下」に摂取量を抑えることを勧めています。
日本人の場合、平均摂取量は76gですが、個人差もあるので多い人は注意が必要でしょう。
動物性タンパク質を摂りたい方は、その代わりに鶏肉や魚を取り入れましょう。
また、「アルコール」も確実にリスクを上げることがわかっています。
この「牛肉・豚肉の摂取」と「アルコールの摂取」で原因の46%を占めていると言われています。
大腸がんの罹患年齢は?
年齢が高いほど罹患しやすく、40代後半から増加し、手術を受ける人の平均年齢は60代前半です。
大腸がんは早期発見が重要!
大腸がんをどうやってみつけるのか。
早期発見が大切ですが、初期はほぼ自覚症状はありません。
しかし、大腸がんがすすむと、「便に血がつく」「便秘になる」「腹痛」などの症状が表れます。
ただ、肛門から遠い場所だとそれも発見されにくいようです。
ガンはステージがあると聞くが、いくつあるの?
4段階あります。
大腸がんの進行度は、がんが大腸の壁に入り込んでいる程度と、リンパ節や肝臓などほかの臓器の転移などから判断します。
ステージIからIVまでの4段階あります。
自覚症状がでるのはステージII以降が多いです。
大腸がんは治らないの?
他の臓器への転移が見られるステージIVだと、5年生存率は、3割程度です。
(5年生存率とは、がんの発見から5年間生存できる可能性です。)
大腸がんは転移しやすいのですが、転移の数が限られている場合などは、治癒する可能性はあるそうです。
大腸がんは「腺癌」といい、転移する場合には、肝臓や肺が多いです。
大腸がんは進行が遅く、早期から転移が進むことはないため、専門家によれば「早期に発見できればほとんどの場合、治癒できる」とのこと。
40歳を超えたら定期的に
早期発見に有効なのは、大腸がん健診の「便潜血検査」です。
これは、便のなかに混ざっている血液を検出するものです。
自治体により無料や格安で受けられるところもあります。
「早期発見のためにも40歳以上は潜血検査を受けてほしい」(専門家)
今井さんはなぜ早期発見できなかったのか
今井さんは、異変を感じた昨年夏に、都内の病院を受診しているそうです。
しかし、医者から「腸の風邪」と言われたといいます。
ただ、医者視点でいえば「お腹が痛い」などと受診する患者の多くは、風邪などによる急性胃腸炎で数日でよくなるため、全員に、内視鏡やバリウムを使ったがんの検査を勧めることは難しいのが実情のようです。
したがって、薬を飲んで4-5日しても治らない場合は再度精密検査をしたほうが良いです。
今日は、今井雅之さんと大腸がんについて調べました。
早期発見のために面倒がってはいけませんね。
セカンド・オピニオンや複数回行くことも必要なのでしょう。
今井雅之さんのご冥福をお祈りいたします。
ブログランキング
コメントを残す