数日前のネタですけど、ダルビッシュもTwitterで取り上げたことで、通称:ヌンチャク君が話題になっていますよね。
そう、夏の甲子園を目指すための地方大会。埼玉大会で、ものすごいパフォーマンスをした代打の男の子がすごすぎるとTwitterや2ちゃんねるで話題になりました。
今日は彼のパフォーマンスを考えてみたいと思います。
レッツゴー・ウンチキスト。
7月23日、滑川総合vs埼玉栄の試合でのパフォーマンス
問題は滑川総合対埼玉栄での試合で、ピッチャーが1球投げるたびに、バットをヌンチャクのように振り回したり、ドカベンに出てくる「飛打白鳥の湖」のポーズを取ったりしたということで、話題になりました。
話題の人物は、埼玉県立滑川総合高の3年生、馬場優治選手です。
概ねそのときのTwitterのタイムラインを見ると、好意的に捉えられているようでした。
ダルビッシュに@付きでつぶやいた人がいて、ダルビッシュが
「どこの高校の誰か気になる(笑)」
と返答したことで、MLBに知られたようで、MLB公式サイトにも取り上げられました。
http://m.mlb.com/cutfour/2015/07/23/138190622/video-japanese-high-schooler-dances-in-batters-box
この動画がネット上に流れたことで、滑川総合高校にはマスコミから取材が殺到。
しかし、滑川総合高校は取材をすべて断っているそう。
高野連の専務理事は激おこぷんぷん丸
で、古い体質の高野連は相当怒っているそう。
埼玉県高野連・高間専務理事
http://ug-baseball.com/2013/06/25/424/
「当該校には注意します。遅延行為になりますし、危険行為にもなる。バットが捕手に当たる可能性もありますから。この暑い時期ですし、生徒のことを考えたら、なるべく早く試合を進行させなければならない。ボール回しもしないようにしているぐらいです。それに余計なパフォーマンスをするな、ということで、ガッツポーズも禁止しているぐらい。認めるわけにはいきません」
一方、滑川総合高校の教頭談
「本人は極めてまじめな男。まじめに努力した結果で、決して面白半分にやったわけではありません」
参考:
【高校野球】埼玉の“ヌンチャク君”に注意「余計なパフォーマンスするな」
http://www.tokyo-sports.co.jp/sports/baseball/425809/
本当に遅延行為?
バッターボックスに入ってバットを回す、いわゆる「ルーティーン」はプロ野球選手も多くやることで、高校野球でやる人も多いです。「バットが捕手に当たる可能性」をいうのであれば、そもそもバットなど振れないじゃないか(笑)
こんなのもう最初からNGありきでかかってきているのだと思う。こんな感じ。
「なんだこれは!常識はずれだ。とっととやめさせろ」
「まぁ、異質ではありますけど…何を理由にやめさせるんですか?ルール違反ではないと思いますけど…」
「ち、遅延行為だ、そうだ、危ない行為でもある」
「…遅延…そのせいで遅延したと言えるレベルでは…」
「とにかく、おかしいだろあんなの。どうするんだ、みんな真似するぞ」
「みんなが真似をすることはないでしょうけどね…しかし、規制するならば、ルールブックの該当箇所は…」
「ルールブックに載っていなければ何でもやっていいわけではないだろう」←だんだん無茶苦茶(笑)
人によって価値観は変わります。
だから、明文化されたルールを元に、して良いこと、悪いことを規定しているわけです。
ルールブックに反していない限り、規制はすべきではない。
ルールブックが想定しえなかった「よほどのこと」がない限り、規制はすべきではない。
いや、言い出せば「ルールブック違反」だといえなくもないでしょう。
たとえば、埼玉県高等学校野球連盟大会規定の10には、次の一文があると。
「出場選手は攻守交代を迅速に行い、試合の運行を早めるよう心掛けること」
でもさ、これを適用していいわけ?
じゃ、これは反したところで、何か罰則あるの?
そもそも、今回のことは何も問題が起こっていない。
「暑い、疲れる」というのであれば、ジャンプをし、バットを回した彼が一番疲れたはずだ。
もちろん、ピッチャーがペースを乱されるなどと言うが、そんなのイチローのルーティンもそうだと以前巨人の宮本が言っていた。ルーティンに乱される方が弱い。
ルールブックに載っていないことで恣意的に運用を始めると、それはその審判の個人の価値観を反映させた野球になってしまう。
高校野球に思うこと
それで、高校野球に思うこと。
相変わらず、古い体質だなと思います。
高校野球経験者は、自分もその道を歩んできた人たちなので、意外にその異質性に気づかないのかも。
「教育はこうあるべし」というのは、多くは自分が歩んできた道をよしとするので。
出塁率8割、甲子園常連校の花巻東でレギュラーを掴んだ156センチの千葉翔太
2013年もこんな事件がありました。
甲子園常連校の花巻東高校に、身長156センチでレギュラーを獲得した千葉翔太。
自分の身長が低いため、ストライクゾーンがその分小さい。
身長の低さを最大限に活かし、フォワボールを狙う戦略。
ストライクゾーンギリギリに来た球はファウルで粘る。
同じような選手が花巻東には2009年にもいました。
155センチの佐藤涼平。彼も徹底したファウル打ちで、甲子園で話題になりました。
SNSが発達し、千葉翔太があらゆるメディアに取り上げられるようになると批判も増えました。
密室での「指導」
そしてついには密室での指導。
第95回全国高校野球選手権大会の大会本部は21日、花巻東の千葉翔太外野手のカット打法が高校野球特別規則により、バントと判断される可能性があると19日の準々決勝後に監督、部長に伝えていたと発表した。
規則に違反するならば、試合の中でNG、つまり「アウト」にすればいい。
それをなぜ密室で行うのか。
日本の官僚体質と同じじゃないか(笑)
「NG」というと、問題になることがある。
「なぜ、あれはよくてあれはダメなのか」など。
だから、NGとは言わないが、「指導」という名のもとに強制する。
自分の身を守りつつ、相手を意のままに動かす。
汚い方法だ。
こんな常識もどうなのか
全員が坊主頭。
引用:https://newspicks.com/news/1078196/body
全員が一列に並ぶシーンを見るたびに、なんか違和感を抱く。
そこではつまり、坊主頭にしない限り野球部員ではいられないということ。
もちろん、そのほうが機能的だというのはそうだろうけど、それは自分で決めるべきことだし、強制されるものでもない。
機能的ならばプロ野球選手も皆坊主にしても良さそうだが、坊主の選手ってプロに何人いるのだろうか。
個人的にはサッカー選手に比較してプロ野球選手がダサいと言われる一つの要因が、あの坊主頭を強要して、オシャレセンスを奪ってきたことに起因しているのではないかと思っています。
野村克也は好きだけど、野村克也は「髭を剃れ」「長髪はダメだ」とうるさい。
いつまでも戦前、戦中時代の戦時訓練時のようなあの坊主頭の強要がなくなればいいなと個人的には思っています。
なぜ、坊主じゃなきゃいけないの?
昔からそうだから?それが伝統だから?精神の鍛錬のためだから?
関係者の方々、野球をもっと開かれた世界に変革してください。
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